ロフトベッドなら3畳でも個室が確保できる

<ライフスタイルその4>子どもが中学生以降~1人部屋の部屋割り

「子ども部屋」をつくるもう一つの部屋割り方法は、子ども一人ひとりに「子ども部屋」をつくる方法です。子どもに「個室」を与えることでプライバシーが守られやすいですが、狭い住まいに個室をつくることで、より圧迫感がでやすいというデメリットもあります。例えば図表6のように、「子ども寝室」だった洋室を「夫婦の寝室」、「夫婦の寝室」だった洋室を「長女の部屋」として部屋割り変更をします。またダイニングの位置を移動し、「キッチン」「LD」のとなりにそれぞれ「長男の部屋」と「次女の部屋」をつくります。

作成=COLLINO一級建築士事務所

「LD」と「次女の部屋」のあいだには、市販の突っ張り式間仕切りを使用します。ロールスクリーンの扉がついた簡易設置できるものを使うことで、手軽に個室をつくれます。「長男の部屋」へは、「LD」から「キッチン」を通ってアクセスします。「キッチン」と「長男の部屋」のあいだには、おなじくロールスクリーンの扉を設置します。また「長男の部屋」と「次女の部屋」の間仕切りはパネル型のものを使うことで、個室としての独立性を高めます。この2人の部屋は、それぞれ3畳程度と、スペース的に余裕がないので、部屋の高さを有効に使うことができる「ロフトベッド」を使用します。ベッドの下に学習机などを置けるため、狭いスペースでも、子ども部屋を整えることができます。

間取りの制限上、長男の子ども部屋にはキッチンからしか入れない、次女の子ども部屋は、ほかの家族がバルコニーに出るときに、出入りされるなどのデメリットもありますが、独立性が高いため、子どもに一人部屋を与えたいと考える場合は有効な方法です。

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ロフトベッドを使った「長男の部屋」。ベッド下に、学習机や本棚を置くことができるため狭い空間を有効活用できる。「次女の部屋」とは、突っ張り式のパネルで間仕切りし独立性を高める
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「長男の部屋」に隣接した「次女の部屋」。市販のロフトベッドは、長さが伸縮するタイプを使えば、狭い部屋でも部屋にピッタリおさまる
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「LD」と「次女の部屋」をわける間仕切りは、天井と床に突っ張るタイプで、ロールスクリーンの扉がついた簡易設置できるものを使用
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子ども部屋をつくった場合の「LD」。5人家族そろって食事をするときは、花台として使っているスツールを椅子として使用する。狭い住まいでは一つの家具で2つ以上の機能を兼用することが大切