自分が考える100点が上司の求める満点とは限らない

先に紹介した上司にレポートを上げるケースも、考え方は同じです。

100点満点の報告書を書こうとすると、細部の詰めの甘さが気になるなど、不安な点ばかりに目が向いて、素早く仕上げることができません。

私が考える70点とは、基本的な骨格が組み上がったプロトタイプ(叩き台)のレベルを指します。

ベースとなる考え方がまとまったら、早い段階で、「まだ途中経過ですが、基本的な考え方は合っていますか?」と上司にチェックしてもらうのです。

何か問題があれば、「ここが違うな」と指摘してくれますから、そこを修正すれば、すぐに報告書を書き上げることができます。修正にかかる時間は大幅に削減されるでしょう。

自分が想定する100点満点が、上司の求める100点とイコールとは限りません。

まずは70点を目指すことが、仕事を「短くする」ことにつながります。

短くやるコツ
大半の仕事は70 点でも十分に通用する!

議論の途中でも時間が来たら「強制終了」する

日本企業には、長い会議を肯定的にとらえる風潮があります。

多くの人が、「会議は長いものだ」という先入観を持っており、連日、長時間の会議が続いても、「まぁ、そんなもんだろう」と違和感なく受け入れています。

「会議が長すぎて、自分の仕事ができない」

そう感じている人は多いはずですが、なぜか改善されることはなく、時間ばかりかかって、何も結論が出ないままの会議が延々と繰り返されています。

働く時間が短くなっているのですから、あらかじめ制限時間を設定して、ダラダラと長いだけの会議は短縮する必要があります。

どのくらいの時間に設定するかはケースバイケースですが、これまでの経験則で合理的に判断すれば、適切な時間を割り出すことができます。

大事なポイントは、まずは制限時間を決めることであり、適切な時間設定をしたら、仮に議論の途中であっても、その会議を「強制終了」することです。

少しくらいなら、時間を延長しても問題ない……と考え始めると、いつまで経っても長い会議が続くことになります。