あえて下手に出ることが必要な場面もある
このような例は1回や2回ではありません。
事実を確認しキャバ嬢の責任を追及することもできます。しかし彼女を守り、お客様の溜飲を下げて場をおさめるには、私が土下座するのが一番とそのときは判断しました。
私たちは何でも勝ち負けで判断する傾向があります。その場の流れで土下座までするのは「負け」かと思われるかもしれません。
しかし「負けるが勝ち」ということわざがあるように、あえて下手に出ることが必要な場面もあります。
もしあのとき、私が自己防衛に走って反論していたら、キャバ嬢からもお客様からも信頼を失っていたでしょう。
優秀なキャバ嬢は放っておいても伸びる
会社組織には、優秀な2割の人間が売上の8割を生み出しているという「パレートの法則」が見られるそうです。
この発展形ともいえる「262の法則」というのもあります。「優秀な人:平均的な人:優秀ではない人」の割合が「2:6:2」になることで、不思議なことにどの組織にも当てはまるようです。
キャバクラも例外ではありません。
お店の売上をつくるためには、この「優秀な人」以外の8割を底上げしていくことが必要になります。優秀なキャバ嬢は放っておいても伸びるからです。
「下位2割」から「上位2割」に飛び級しやすい
人の入れ替わりが激しい業界ですから、底上げというより、8割の中からいかに次の世代の上位2割になる「ポスト優秀な人」を育てるかが重要、といったほうが適切かもしれません。
普通に考えれば、「ポスト優秀な人」は平均的な6割の中から現れると思います。
しかし意外なことに、キャバクラでは下位2割からいきなり上位2割に飛び級するケースが多いのです。