先端分野の米中対立は一段と先鋭化する
今後、バイデン政権は半導体、AI、さらにはアプリなど先端分野での対中規制、制裁などをさらに強化するだろう。米国の株式市場に上場している中国企業への監査、当局への報告義務などが厳格化されることも考えられる。
半導体、その製造装置や検査装置、さらには超高純度の半導体関連部材など先端分野での対中制裁も、日米欧の連携の下で一段と強化されている。先端分野における米中の対立は一段と先鋭化しそうだ。
それは、今後の世界経済に無視できない負の影響を与えることも考えられる。2022年3月以降の利上げなどの影響によって、米国では過熱気味ではあるものの徐々に雇用増加ペースが鈍化している。その状況下、半導体などに加えてティックトックなど中国企業が開発したアプリへの規制などが強化されれば、世界全体で主要投資家や企業のリスクテイクは一段と圧迫される可能性がある。