怪しげな投資商材ビジネスが横行
怪しい情報商材ビジネスでは、たとえば投資セミナーや投資顧問業を展開している企業が、グローバルマクロ投資を極めた著名ファンドマネジャーなる人物を招聘し、派手に会員を集めるキャンペーンを展開したケースがありました。
「保証付き新投資プロジェクト」を標榜していたものの、サイトに書かれている説明文を読んだだけでは、どういうプロジェクトなのかはっきりとはわかりません。
ただ1つ確かなのは、この著名ファンドマネジャーと呼ばれている人物について書かれていた内容に、かなりの「嘘」が盛り込まれていた可能性が高いことです。
たとえば、このプロジェクトがオープンする前の会員募集期間中に告知展開されたサイトのランディングページには「著名ファンドマネジャーがシリコンバレーから緊急来日」などと書かれていました。
しかし、この著名ファンドマネジャー氏のSNSを見ると、この時期は甲子園で高校野球を観戦していました。シリコンバレーから緊急来日などというのは「盛っている」というレベルを超えた、明らかな虚偽でした。
証拠のない「運用成績」を高らかにうたう
また、この著名ファンドマネジャー氏の2022年の運用成績として、サイトのランディングページには次のように書かれていました。
FX コモディティCFD:+66%
日経レバ ダブルインバース:+35%
ETF 個別株長期トレード:+2.9%
しかし、これらの運用成績には、何の根拠も示されていませんでした。
サイトの説明を読む限り、明確な仕組みは見えてきませんでしたが、胴元になっている会社が投資顧問業を営んでいるところからすると、会員になるとこの著名ファンドマネジャー氏の運用アドバイスを有償で購入するスキームになっているようでした。
「情報商材屋」に要注意
似たような手口は、他にもあります。
たとえば、かつて経営していた投資信託会社を、金融庁からの業務停止命令で倒産させた人物が、カリスマ投資アドバイザーとして奉られている情報商材があります。
情報商材屋によって奉られている人物が、過去どれだけ高い運用成績を上げてきたか知りませんが、投資の世界で「過去の運用成績」が将来の結果を担保しないのは、当たり前の話です。
こうした例は枚挙にいとまがありません。この手の話には乗らないのが無難です。