各大学の有力選手はどのブランドのシューズを履くのか

なかでも圧巻の走りを見せたのがヴェイパーフライを着用していた駒大の絶対的エース・田澤廉だ。トップを独走しながら、区間記録を43秒も塗り替えた。なお同区間で区間記録を29秒上回った近藤幸太郎(青学大4)は昨年発売されたアルファフライを履いていた。

他の有力選手でいうと2区で区間新(区間2位)をマークした佐藤圭汰(駒大1)、同区間で3位だった三浦龍司(順大3)がヴェイパーフライ。準優勝のゴールテープを切った伊地知賢造(國學院大3)はアルファフライ2を着用していた。

今年の箱根駅伝で前年よりシェアを伸ばしたアディダスとアシックスもしっかりと区間賞を獲得した。

アディダスは2区葛西潤(創価大4)が区間新の快走でトップ中継。着用していたモデルは今年7月に発売された「アディゼロ アディオス プロ 3」で、アディダス独自の5本指カーボンを搭載した厚底シューズになる。他の有力選手では岸本大紀(青学大4)、平林清澄(國學院大2)もアディダスを着用していた。

アディダス「アディゼロ アディオス プロ 3」(アディダス公式サイトより)

アシックスは8区花尾恭輔(駒大3)が日本人歴代4位となる57分30秒で区間賞。2年連続でアシックスのシューズを履いて、優勝ゴールに飛び込んだ。今回着用していたモデルは今年6月に発売された「METASPEED SKY+」だ。ストライド型ランナーがよりストライドを伸ばし、少ない歩数でゴールすることを追求したシューズになる。ピッチ型向けのモデル「METASPEED EDGE+」もあるが、レース用としては「SKY+」をチョイスしている選手が多いようだ。

アシックス「METASPEED SKY+」(アシックス公式サイトより)

大躍進を遂げたのがプーマだ。5区青木瑠郁(國學院大1年)が今年10月に発売された「FAST-R NITRO ELITE Fire Glow」という厚底モデルを履いて区間賞を獲得。丹所健(東京国際大4)も2区で7人抜きを演じている。

今回は区間賞に届かなかったが、ミズノは嶋津雄大(創価大4)が着用。6区で2人抜きを披露している。一方、ニューバランスは目立った活躍がなかった。