どんな人も仕事でときめくことはできる

「私は社会的に影響力のある仕事をしているわけではないし、仕事といっても生活のためにしているだけです。こんな私に、ときめく仕事なんて遠い世界すぎて……」あるとき、こんな風に言ったお客様がいらっしゃいました。

本稿を読んでいる方の中にも、同じように感じている方がいらっしゃるかもしれません。

でも、私は自信を持って断言します。どんな人だって、仕事でときめくことは可能です。

「どうしてお母さんはいつも楽しそうに家事をしているの?」

私が5歳のとき、専業主婦をしていた母にこう聞いたことがありました。すると母は、「家事ってすばらしい仕事なのよ」と答えました。

「私がこうやってご飯をつくったり家を整えたりすることで、お父さんは仕事を頑張れるし、子供たちも元気に学校に行ける。すごく社会の役に立っているのよ。だからお母さんは、この仕事が大好きなの!」と母は笑顔で話してくれました。

その話を聞いて私は、「家事ってとても大切で、素敵な仕事なんだな」と思うのと同時に、社会はいろんな役割でできていることを知りました。

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何の仕事をしているかよりどんな感情で仕事をしているかが大切

片づけをしていると、すべてのモノに大切な役割があることを感じます。小さなネジだって、ドライバーだってなくてはならないもの。一つひとつ、それぞれに違った役割があって、調和によっておうちが成り立っているのです。

それは仕事においても同じです。どんな仕事も他のものと比べられないほど大切なのです。だから、大きなことでなくてもいい。自分の仕事がどんな風に社会につながっているのか、どんな風に社会に役立っているのか、ということを改めて考えてみてください。自分がふだんしていることに意義を見出すことが、仕事のやりがいや喜びにつながるからです。

「何の仕事をしているか」よりも、「どんな感情で仕事をしているか」のほうが大切だと、私は考えています。いつもストレスを抱えてイライラ働いているのではなく、その人自身がときめいていて、いいエネルギーを出して働いていると、周りにもポジティブな影響が伝わります。そして、そういう人が増えるほど、それが巡り巡って世界中にいいエネルギーが広がっていくのです。

つまり、仕事をしているあなた自身がときめきのエネルギーを出していること、そのことだけでも、社会に貢献しているはずなのです。