このように、場所を移して症状の改善を目指す治療方法のことを「転地療養」といいます。薬を飲んだり、生活習慣を大きく変えたりすることなく症状が緩和されるのであれば、それに勝る治療法はありません。

奇しくもコロナ禍の影響により在宅で勤務される方が増え、職種によってはお勤め先の近くに住んでいなくても、問題なく仕事をこなせる時代が訪れました。

生活拠点を移すことは容易ではないと思いますが、あなたの心と体にとっての理想郷を見つけることができ、ご家族など周囲の人たちの理解を得られたら、思いきって引っ越しをするという選択肢も視野に入ってくるでしょう。

「気象病だから」と諦めないでほしい

佐藤純『1万人を治療した天気痛ドクターが教える「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』(アスコム)

気象病の症状に悩んでいる方の中には、「相手が天気では、どうしようもない」「我慢するしかない」と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

不調の原因が天気だとわかれば、症状が出る前に予防したり、天気に左右されにくい体をつくっていくことは十分に可能です。また、先程述べたように生活する環境を変えることで、改善を目指すこともできます。

そのために必要なのは、自分の不調と天気の関係をきちんと知ることです。どんなときにどんな症状が出るのかを把握することで、状態を改善し、自分でコントロールすることができるようになるのです。

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