環境とタイミングが9割

環境が整っていないところで自己啓発したり、意志力を発揮しようと頑張ったりしても、疲弊するばかりです。それであれば、わざわざ自分磨きをしなくても能力を発揮できる環境を選び、整えることが、確実に成功に近づくコツといえます。

幸いなことに、環境もタイミングも、ある程度自分でコントロールすることが可能です。仕事の成功において、自分の能力や意志力はほんのちょっぴりしか役に立たない。環境とタイミングが9割、ということを肝に銘じ、環境整備とタイミングをつかむことを最優先にしていきましょう。

また、マネジメントの立場にある場合、その部署や部下の成果がいまひとつであるときには、労働環境の見直しから図ることをお勧めします。

企業の場合は設備にこだわるのは難しく、いちいち申請して設備や端末の使用許可を求めるのが面倒だったりするケースが多いとは思います。しかし道具が悪いと、あらゆる仕事の能率を大きく下げます。特に現代においては、使う端末の性能が、そのまま成果に反映されるといってもいい過ぎではありません。

最もチームを成長させる要因は「多様性」

また、チームを構成する人材についても、成長に最も有効なのは「多様性」です。

写真=iStock.com/jeffbergen
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先日、外資系企業出身の経営者に聞いて面白かった話に、「人材採用のときには、一定基準を上回っていれば、最上位の成績の人ではなく、今、組織にない才能を持っている人を採る」というものがありました。

多くの場合、日本の企業は凹凸のある人を敬遠し、組織に同調しやすい人を選びがちですが、その会社は「社内にない個性」を優先的に選ぶというのです。真逆の発想に、とても感心しました。

これなどは、マネジメント層だからこそできる、「会社を伸ばすための環境整備」といえるでしょう。社員の努力、社員の頑張りに頼るよりも、目的達成により近づくための方策としてぜひトライしてみてください。

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