嘘をついた相手が発している6つのサイン
人はハイピングを仕掛けるとき、説得行動と回避行動が増えます。ここで言う説得行動、回避行動とは、聞き手を言いくるめるために出てしまう話し方の変化です。
《説得行動》
①前置きが増える
②いつもよりも細かい内容を話す
③いつもよりも話が長くなる
④ポジティブな単語が増える
これは嘘に気づかれず、相手を説得したい気持ちの表われです。
まず、「実はね……」「正直に言うと……」「ここだけの話……」「驚くかもしれないけど……」など、前置きが増えます。これは前置きを増やすことで自分を落ち着かせ、ハイピングがスムーズに進むストーリーを練っているからです。
そして、信憑性を高めるために詳細なエピソードが入るので、結果的に話が長くなります。加えて、「本当にすごい儲け話なんだよ」「今しかないよい話だと思うよ」「俺も初めて聞いたときはめちゃくちゃ興奮した」など、ポジティブな感情をアピールする単語が増えます。これは嘘に気づかれたくない気持ち、勢いで相手を押し切ろうという焦りがあるからです。
《回避行動》
⑤曖昧な言葉遣いが増える
⑥一人称が少なくなる
聞き手が疑問に思ったことを質問したとき、「こう思うんだよね」「……かもしれない」「だったはず」といった曖昧な言葉遣いが増えます。
また、「私が」「僕が」など、一人称が少なくなる傾向も。これはハイピングを仕掛ける側にも、根底には「できれば正直でいたい」「嘘は付きたくない」という思いがあるため、一歩引いた視点からストーリーを語ろうとするから。
曖昧な言葉遣いと合わせ、責任を逃れたい気持ちの表われです。
交渉相手と話していて、ここに挙げたような説得行動、回避行動が出ていると感じたら要注意。この話には「嘘がある」と疑っていきましょう。
その場で決断しないこと。話し手の勢いに押し流されないことが大切です。
ポイント