再来年についての交渉をすることで有利なポジションに立てる

来年ではなく再来年の部品販売について話し合いましょうと先手を打つことで、その購買担当者は私より不利な位置に立つことになります。これは検事が「あの人を殺したのか?」と尋ねるのではなく、「なぜ殺した?」と尋ねるのと同じ手法です。

クォン・オヒョン『ナメられない組織の作り方』(KADOKAWA)

どうやら他の会社とも、再来年の計画を進めているらしい。そう思ったA社の購買担当者は、来年の購入計画について、我々の立場を尊重せざるを得ないと判断することになるでしょう。今から再来年の計画を立てなければならないということは、他の会社との来年の売買契約もすでに進められていることを意味します。

したがって、私がその交渉のテーブルでこちらに有利な条件をA社に提示しても、相手は私の意図のままに導かれることになります。他社はすでに来年の半導体の購入計画を終えている、ことによると来年用の部品が買えないおそれがあるのでは、と心配になるからです。

相手より有利なポジション、優越したポジションに立ったとき、自分の望むように交渉を進めることができます。この事実を覚えておいてください。

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