育ってほしい人材には赤字事業や新規事業を任せるべき

クォン・オヒョン著『ナメられない組織の作り方』(KADOKAWA)

こうした配置転換はいずれ組織の安定性を損なう、という考えもあるでしょう。リーダーは、自分の組織が安定し続けることを望みます。そのため組織の安定を脅かすリスクが少しでもあるなら、その試みは回避するものです。私もそうでした。しかし、消極的な姿勢から脱し、独自の方法で実験してみた結果には満足しています。

この交差配置転換で訓練され、成功した多くの部下たちが、現在サムスン電子のみならず、さまざまな企業で立派な経営者として活躍する姿を見せてくれています。優れた経営者に育ってほしい人材には、必ず赤字事業部や新規事業を任せてみることをお勧めします。

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