結局、車を作るのもビールを造るのもお客さんが喜んでくれて、なんぼです。本書には「自動車会社が売っているのは車じゃない。移動の自由を売っている」というフレーズが出てきますが、僕らもビールではなく、喜びとか楽しみをつくって、売っているんです。

ビールもただの喉の渇きを癒すものではなくて、飲んで幸せになったり、楽しくなったり、何かしらその人自身が嬉しくなる幸せの源泉みたいなものです。車もビールもただの工業製品ではない、もっと違う価値を与えるものなんだなあと思いました。

60年後も続くブランドでいたい

当然、60年前のクラウンと今のクラウンはまったく違うクラウンなんでしょうけど、けれどもブランドを大事にしている。僕らのよなよなエールも今はこの味ですが、基本的な価値は変えずに、50年後、60年後にはもっと進化したよなよなエールがあって、日本のビールのなかですごく価値があるものになっている。勝手にまたまた妄想なんですけど(笑)。

60年後とかに『トヨタ物語』のように、『ヤッホーブルーイング物語』ができる。そういうふうになっていればほんとに光栄です。まあそれはちょっと夢物語ですけれど。でももし、そうなったら、野地さんに書いてもらいたい。

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