入場無料の“資料室”で大量の名簿を入手
しかし、試行錯誤を重ねたことで、思いもしなかった溜まり場を見つけることができた。何度も失敗したのは、私たちがバカだったからかもしれないが、ビジネスの対象者はさまざまなので、やはり手当たり次第やってみるしかない。私たちの場合は、意外な二つが突破口になった。
それは、JETROだった。今はもう存在しないが、東京の六本木一丁目駅近くに、JETROのビジネスライブラリーがあった。現在は規模が縮小している。当時、ふらっと立ち寄って驚いた。入場は無料。それなのに、ありとあらゆる名簿が完備されていたのだ。さまざまな業界名簿があふれていた。それらを無料で閲覧できるのだ。驚愕した。
コピーは有料だったが、必死に見込み客名簿をコピーした。そして、そのあとに、クラウドソーシングでエクセルに転記した。あとは、それをダイレクトメールの宛名にして送るだけだった。私たちは、なんとかそのダイレクトメールで商材を売り、糊口をしのぐことができた。
“溜まり場”を見つけようと思惟を重ねる重要性
そして、もう一つ。それは意外なことに、ネットの求人サイトだった。つまり、求人しているということは、その分野が忙しいに決まっている! これはコロンブスの卵だった。なぜならば、どうしても知りたい相手の社名や組織名、さらには住所まで、公開してくれているのだ。求人を出すほど急拡大しているので、コンサルティングや教育が不要なはずはない。
私たちはすぐさま、同じくクラウドソーシングで、求人サイトで求人している社名や住所などをリスト化してもらった。私たちはバカ者だから、考え続けないと気づかなかった。それでも、溜まり場を見つけたことで私たちはなんとか、以降、事業を発展させるリストを見つけたのだった。
この求人サイトというのは、一つのたとえにすぎない。重要なのは、溜まり場を見つけるように思惟を重ねることだ。