男性の先生だからこそ、デリケートな気持ちを理解してくれる
——先生のサロンで行われているEDの施術は、どのようなものなのでしょうか?
【清水】端的に言って、いわゆる「勃ち」だけを改善したいのであれば、専門の病院に行き、投薬などのご相談をされるのをおすすめします。しかし、男女のライフスタイル全般にかかわる問題は、抜本的な生活改善も含めて究極的にはお二人の心身のケアへ踏み込まないと解決しないことが多いです。生活全般、いろいろな側面からEDと向き合う施術やアドバイスを受けていただけるのが特徴です。
——お客様は男性の方ばかりですか?
【清水】いいえ。実はうちのサロンにEDのご相談にみえるのは90%以上女性です。もちろん、パートナーの参加も可能なのですが、まったくと言っていいほどお相手の男性は一緒には来ません。生殖器に関する悩みは“男のプライド”に直結していますから、女性と一緒に来づらい気持ちは、私もとてもよくわかります。なので、男性向け専用に、全身へ生命エネルギーを行き渡らせるための自己鍛錬方法が学べる“ちん・トレ”を開講しています(男性ケアは男性の講師、女性ケアは女性の講師が行う)。
EDの解決には呼吸のコントロールが大切
——男性向けの講座ではどういった内容を教えていらっしゃるのですか?
【清水】シルク布やペットボトルのおもりを使った独自の方法で鍛え上げていきます。気功術(内気功)のメソッドを使って、陰茎部分の根元の血管やリンパのつまりを取り除いていきます。姿勢よく起立した状態でかかとから背骨を通って頭頂部の“百会(ひゃくえ)”というツボまで一直線に流れている気を流し、回転させていきます。呼吸法とあわせてペットボトルのおもりを前後に揺らしたり、車座に座って男性器を左右に振るなどのエクササイズ法、睾丸周りのセルフマッサージもお伝えしています。
——理論を理解していないと実際男性ご自身が取り組むのには少し勇気がいりそうです。東洋医学的な観点、タイ古式の理論に基づいてご説明いただけますか?
【清水】タイ古式の理論では、“セン”という生命エネルギーが流れるゾーンが背骨付近の身体の中心にあり、宇宙とつながっているとされています。“セン”は実際の血管や骨や血を指すものではなく、目に見えないものですが、そのエネルギーをご自身で感じて、自在に動かすことはトレーニングを積めば可能なのです。
——昨今マインドフルネスなどの瞑想法のブームもあるので、「呼吸」に意識を向けてリラックス法を生活に取り入れている男性もいますね。
【清水】呼吸は普段無意識で行っているものなので、目に見えないものをコントロールするという意味ではイメージしやすいですし、なによりタイ古式でも呼吸はかなり重要です。うちのサロンの講座でも、身体の使い方と呼吸法を体得して、自分自身のエネルギーを自在にコントロールできるようになることが大切だと教えています。勃起力の向上に呼吸がもっとも大切だなんて意外かもしれませんが、本当なんです。