文在寅政権の進める「正社員化」

また、文大統領は公共部門において「正社員化」を進めています。公共部門で常時・持続的な業務に従事する非正規雇用労働者20万5000人を正規雇用に転換する計画を進めており、2019年6月末時点で、正規雇用への転換が決まった公共部門の非正規雇用労働者数は、目標の90.1%に当たる18万5000人となっています。

公共部門の正社員化は順調に推移しているものの、正社員化されても課題が残っている。正社員化された労働者の大半は、既存の正社員とは別枠の正社員として採用されるなど実態は、格差がまだまだ、続いています。

一方、民間部門では正社員化は低迷しています。韓国労働研究院(KLI)は2020年1月に「2019年の非正規職の規模と特徴:2019年8月『経済活動人口調査部調査』を中心に」と題するリポートを発表しています。それによると、2019年8月時点の非正規労働者数は748万人で、前年比87万人増加しています。正規労働者と比べた非正規労働者の相対賃金は68.9の水準で、平均時給が最低賃金水準に満たない労働者数は339万人であり、前年比28万人(16.5%)増加しているのです。

韓国の若年層が、優良企業に就職するために高学歴を目指して学生時代を費やしてきたにもかかわらず、扉を開けた社会の先には自分の力ではどうすることもできない格差が広がる社会が待ち受けています。韓国の未婚率が急激に増加し20代は91.3%、30代は36.5%と増加しており、2025年には、30代の男女未婚率が50%を超えるという予想も発表されています。

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