デートの段取り、会話内容もお膳立て

以前、ある相談所で話をうかがったところ、最近はデートの段取りから会話内容まですべてお膳立てしないと進まないという人が増えているようです。結果、自分からは次のデートに誘えないため、2回目につながりません。受け身のままでは交際すら難しいでしょう。

一方、草食系男子の無駄な争いを好まずガツガツしない姿は、恋愛面でも“癒やし効果”があるとして、確かに需要があります。

個人的な印象では、意見をストレートに伝える女性からすると、中には尻に敷いてうまくいく人もいるでしょうが、やはり草食系はじれったい。自らリードしてほしいと望む女性からは、肉食系のほうが好まれる傾向にあると思います。ただ、あまりに積極的に押されると引いてしまう、という女性もいますので、これもまた、マッチング次第と言えるでしょう。

草食系と肉食系。どちらにも共通して言えるのは、明らかに自分の領域を侵害してくる人は好かれないということです。

高収入な相手を求めすぎて売れ残る負のスパイラル

結婚相手の希望年収が1000万円以上だった三高時代に比べて下がったとはいえ、三平が主流になったと言われる今も、男性に希望する年収は600万円程度と、いまだ高水準です。

現在、男性の平均年収は20代で349万円、30代で456万円、40代で572万円と言われており、年収が700万円を超える男性は、30代でたったの9.7%になるそうです(転職サービス「doda」平均年収2015)。当然、これらの統計では既婚者も含んだ数値を出しているため、結婚対象となる未婚男性だけに限定すれば、さらに少数になるでしょう。

また、事前に年収を確認する手段はそもそもありません。合コンや結婚相談所、アプリで提示されている年収はあくまでも自己申告であって、虚偽の申告をしていないとは限らないのです。収入証明を提出する結婚相談所もありますが、チェックされるのは直近の1年のみなので、意図的に残業を重ねて年収を高く見せる手法もあるそうです。

付き合う前に、給与明細を確認しておきたい女性も少なくないでしょう。しかし、デートのたびに収入の話をするような女性は敬遠されがちです。実際、年収が高い男性には多くの女性がアプローチをかけてきます。男性側としても、「またお金目当てか……」とゲンナリされる可能性も高いのです。

理想が高くなくても「高望み」になる現実

現在の婚活市場は、男性の買い手市場だと言われています。かつては、男性が余っている状態だった結婚相談所は今や、女性で溢れかえっているのです。婚活パーティーも女性が先に満席になることも少なくありません。

婚活市場に出てきている男性が少ない上に、好条件な男性の取り合いになるため、結婚相談所などでは、お見合いを申し込んでも会うことすらできなかった、という事態が多分にあります。結婚できないのは「理想が高すぎるから」と言われてしまいますが、今は違います。決して高望みではない条件のはずなのに、「今の婚活市場」では高望みになってしまうのです。