アイスクリームチェーン「サーティワン」が苦しんでいる。2015年に40年ぶりの最終赤字となって以降、業績が伸び悩んでいるのだ。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「コンビニに客を奪われているようだ」と分析する——。
撮影=プレジデントオンライン編集部

約3年で30店減っている

暑い日が続く、アイスクリームがおいしい季節だ。アイスクリーム業界にとっては書き入れ時である。一方で、最大手「サーティワンアイスクリーム」を運営するB-Rサーティワンアイスクリームの業績が振るわない。

サーティワンの店舗数は6月末時点で1161店。アイス専業店では圧倒的な店舗網をもつ。だが、3年半前の2015年12月末からは30店減った。店舗数は減少傾向にあるのだ。

サーティワンは15年12月期に販売不振で40年ぶりの最終赤字に陥った。それ以降、積極的に店舗閉鎖を進めている。それまで店舗数は増加傾向にあったが、既存店売上高の前年割れが続くなど販売が苦戦し、収益性が悪化していたため、拡大路線からの転換を図ったのだ。

不採算店の閉鎖を進めるなどして収益性の改善を図っているが、十分な成果が出せていない。7月26日発表の19年12月期上半期(1〜6月)決算(単体)は、売上高が前年同期比7.5%減の86億円、営業損益は1億7300万円の赤字(前年同期は7100万円の赤字)だった。最終損益は6900万円の赤字(同2000万円の赤字)となっている。やはり業績が悪化していることがわかる。