【1分】雑談、質問、挨拶…なぜ何でもない会話がこんなに難しいのか

面白いネタを確実にストックするには

「それほど親しくない相手と、意味のない雑談をするのが苦手」「何をどう話せばいいのかわからない」という人は多い。樺沢氏は、日頃から「雑談で何を話すか」というネタをストックしておくべきだと言う。

「みなさん、ネットニュースや電車の中吊り広告を毎日目にしているでしょう。そのときは”へえ”とか”面白い”と思うけれど、すぐに右から左へと忘れてしまう。そうではなくて、それらのタイトルだけでもコピペして、ネタ帳をつくっておきましょう」

そうすれば「今朝、こんなことがありましたね」「怖い世の中になりましたね」というように、すぐに話題を提供することができるのだ。雑談の最中にメモを見るのは不自然かもしれないが、メモをつくるだけでも記憶に残るので、実際には見ずにすむことが多い。

「そうですね」で終わらせない方法

だがそのようにして話題を提供しても、「そうですね」の一言で会話が止まってしまうこともよくある。そこで必要になるのが「質問」だ。樺沢氏は「会話を盛り上げる質問には2種類あります」と言う。

それが「広げる質問」と「深める質問」だ。

たとえば相手が「私はコーヒーが好きなんですよ」と言ったとき、「じゃあ、お気に入りのカフェがあるんですか?」とか、「朝はいつもパンとコーヒーですか?」というように、コーヒーに関連した別のことを聞くのが「広げる質問」だ。それに対して、「どんな種類の豆が好きですか?」「自分で豆を炒ったりするんですか?」というように、コーヒーそのものに関してより詳しいことを質問するのが「深める質問」である。

人間、自分の好きなものについて話すときは饒舌になる。相手が何を好きかを知るために、まずは「広げる質問」でアタリをつけ、これが好きそうだとわかったら、今度は「深める質問」をして相手に語らせるといい。

「温泉を掘削するときは、試しに何カ所か掘ってみて、温泉が見つかったらあとは深く掘っていくでしょう。それと同じです」(樺沢氏)

話題に詰まったら「魔法の呪文」

「話のネタに詰まったときは、魔法の呪文を唱えてみてください。それが”テキドニセイリスベシ”です」

と言うのは石田氏だ。

テはテレビ、キは気候、ドは道楽、ニはニュース、セは生活、イは田舎、リは旅行、スはスター、スキャンダル、ベは勉強、シは仕事。

「昨日のテレビ、見ましたか?(テレビ)」「めっきり寒くなりましたね(気候)」「最近、釣りに行っていますか(道楽)」というように、このうちの適当な話題を振ってみれば、初対面の相手でも会話の糸口に困ることはないというわけだ。