偏差値40台でも早稲田大に進学できる中高一貫校

一方、偏差値40台で早稲田大学への進学が可能な中高一貫校もある。

早稲田佐賀中学校・高等学校のウェブページより

早稲田実業中高であれば男子は偏差値60以上、女子は偏差値65以上ないと合格できない。しかし、早稲田大の系属校である早稲田佐賀中学校・高等学校(佐賀県唐津市)は偏差値40台でも合格できる。来年の合格ラインは偏差値47と予想されている。

同校は早稲田大学の系属校として、入学定員の50%を上限とする推薦枠を設定している。2019年は110人が早稲田大学の推薦を獲得している。国公立大や医学部を目指し、自ら推薦権を捨て、退路を断って受験する生徒もいるため、学年全体の上位70%~75%程度の成績が取れていれば(下位4分の1にならなければ)、早稲田大学への推薦入学がかなう結果となっている。

これほどのお買い得な学校はなかなか見当たらない。首都圏からは遠く離れているが、寮も併設されているので、寮に入れてもよいという覚悟と資金が保護者にあれば、偏差値40台で早稲田大学への道を切り開くことができるのである。

バッシング浴びた「日大」の附属高が例年通り人気のワケ

香蘭女学校と早稲田佐賀は、大学附属にわが子を進学させたい保護者にとってはかなりの狙い目となるはずだが、大学附属と言えば、2018年に数々のバッシングを浴びた日本大学の付属校の人気度や難易度はどうなっているだろうか。

調べてみると、これが、どこも人気が落ちていない。

2月1日が試験日になっている学校は、日大第一、日大第二、日大第三、日大豊山、日大豊山女子、日本大学、日大藤沢で、そのすべての学校の予想偏差値が前年度とほぼ同じになっている。日大アメフト部の「危険タックル」に関する報道による影響が懸念されていたが、日大附属校の人気は衰えていない。

昨今の大学入試をめぐる状況を考えると、中学のうちに「日大を確保できる」というのは受験者本人とっても保護者にとっても強みになるということだろう。大学附属校人気を裏付ける証左といえる。

(写真=iStock.com)
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