地味に家計を侵食「コンビニちょこ買い」夫vs「不安先走り」妻
●家族構成/夫43歳(公務員)、妻40歳(主婦)、長男7歳、長女4歳
・産地や添加物にこだわる
・流行に乗り遅れたくない
・おやつ、つまみをちょこちょこ買う
▼夫のおやつ代は自己管理させよ
近藤家(仮名)の夫は、金遣いが荒いわけではない。ところが、ちょっとした夫の行動がボディブローのように家計を圧迫していた。平日は残業もほとんどなく早い時間に帰ってきて、たっぷりある時間を持て余してか、コンビニに出かけてはビールやつまみを買ってくる。そして、「家計の食費から出してね」とお金を要求するのだ。
週末に家族で買い物に出かけると「この牛乳じゃないとダメなんだよね」などと言いながら、自分好みでちょっと高めの食品を買い物かごにポイポイと入れていく。大好きなお菓子もまとめ買い。金額は大きくなくても、細かいことが気になる性格の妻の不満は積み重なった。さらに妻の感情を逆撫でしたのが、日々、課金ありのスマホゲームに熱中する夫の行動だ。妻としては、夕食後の片づけなどをこなしながら、子供の宿題を見たり、翌日の準備などで自分はずっとバタバタしている。一方、夫はソファでごろんとしながらゲームに興じ、テレビも見ていないのにつけっぱなし。
「節約したいのに、夫が食費、通信費、水道光熱費などで協力してくれない」――それが妻の主張だ。ところが、よく話を聞いてみると、妻の“不安が先走る性格”も家計を圧迫していた。「有機野菜でなければ」「肌の弱い子どもには特別な肌着を」「子どもの習い事で周囲に遅れたくない」といった具合に、少しずつ支出がかさんでいたのだ。
これに対し、夫は夫で不満を持っていた。要は、夫婦それぞれに無駄だと思っている費目が別々だったのだ。解決策としては、互いの価値観を理解して歩み寄るのが一番。近藤家の場合、収入が高かったこともあり、ちょっとした見直しだけで赤字家計が黒字家計になった。