ゲーム攻略本好きな子に辞書の使い方を教えよう
もう一つ、文字を読むようになった子供に親がしてほしいのは、辞書の使い方を教えることだという。
「ゲームの攻略本などには、けっこう難しい漢字が使われています。読めない字があったら、子供はどうしても意味を知りたいでしょう。だって、ゲームを攻略するための価値ある情報がそこに書かれているのですから。ここで辞書の引き方を教えてやれば、あとは放っておいても自分で調べるようになります。紙の辞書を面倒くさがるようだったら、電子辞書だって、ネット検索だっていい。わからない時に、調べて理解するという行動を習慣づけることが大事です」
興味があることを調べるという行為は、そのまま読書につながっていく。気になるテーマが書かれた本を書店や図書館で探して、読むことと、やっていることは同じだからだ。「知りたい」「おもしろそう」という好奇心や興味を親が上手に育てれば、子どもは勝手に、読書好き・本の虫になるのである。
※どんな本を撒くかには、親の選書力が求められます。いま、発売中の『プレジデントFamily2018秋号』の特集「東大生192人 頭のいい子の本棚」では、開成中学・高校の柳沢幸雄校長のインタビューのほか、「現役東大生自身の小学生時代の読書習慣と小学生に薦める本」「国語・算数・理科・社会・英語 5教科が大得意になる本」「筑附小、慶應横浜初等部、桜蔭中・高、筑駒中・高など名門校の図書館で読まれている本リスト」などを紹介しています。本選びの参考に、ぜひ手に取ってご覧ください。
開成中学校・高等学校校長
1947年生まれ。71年東京大学工学部卒業後、システムエンジニアとして日本ユニバック(現・日本ユニシス)に入社。74年に退社後、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。ハーバード大学大学院准教授、同併任教授、東京大学大学院教授を経て、2011年より母校である開成中学校・高等学校の校長を務める。