ポジティブ退職者とネガティブ退職者の違い
ポジティブ退職者とネガティブ退職者の違いはどこにあるのか。そのひとつは「そもそもどんな企業に勤めていたのか」という点に違いがあります。
▼第1の鍵:「待遇の満足度」や「20代成長環境」を重視
ポジティブ退職者の企業評価を検証すると、「人材の長期育成」のほか、「待遇の満足度」や「20代成長環境」という点を高く評価していることがわかります。
このことから、短期的な成長環境や待遇、風通しの良さなどよりも、ひとりひとりのキャリアパスについて相談に乗ってくれる企業を選ぶことが、最終的なポジティブ退職につながっているようです。つまり長期育成に積極的な企業に対しては、「会社は自身の将来を考えてくれて対話もしたが、会社が考える将来像と自分のキャリアプランは違うのではないか」と納得したうえで、転職するという判断に至っているのでしょう。
▼第2の鍵:残業は少なく、有給休暇は多く
労働環境面はどうでしょうか。月間平均残業時間と有給消化率についてみてみると、ポジティブ退職者の残業時間は全体平均に比べて月5時間弱短く、有給消化率は15ポイントほど高い結果となっています。
「第一の鍵」でみたような人材の成長環境があるということは、時に“修羅場”などと言われるハードな環境がやってくることもあるのでしょう。ただし残業時間は短く、有休も消化できていることから、全体の労働量は過剰ではなく、しっかり休みもとれる「メリハリのある環境」が用意されていることがうかがえます。