接客コンテストで全国1位になったのは、シニアのスタッフ

ここで、実際に店舗で活躍しているクルーの事例をご紹介しましょう。2018年1月22日に開かれたローソンの「接客コンテスト」、そこで全国1位に輝いたのは、クルー歴10年、68歳の富美子さんです。私も審査員をやらせていただきながら、感動で何度も涙しました。印象に残っているステキな言葉をいくつかピックアップしてみました。

「笑顔の挨拶」から信頼というコミュニケーションが始まる。

「毎日楽しく笑って過ごしたい私にとって、クルーの仕事は、とても合っている」

「どうすれば、お客さまと仲よくなれるか、信頼していただけるか、常に考え、声をかけ、日々努力している。10年間あっという間に過ぎた」

「ある高校生の1冊のノートの話。野球部だった息子さんの机の引き出しからノートが出てきた。すでに息子さんは、独立していて、お母さんがお礼に来てくださった。『僕は、3年間ずっと補欠だった。いつも苦しかったけど、練習の帰りに寄るローソンのおばちゃんが、“おかえり、今日も疲れたろ?”と優しい言葉をかけてくれたり、冗談を言ってくれたり、嫌なことも吹き飛び、あのおばちゃんには本当に助けられた』その息子さんは、今や海外ボランティアで大活躍していると知り、とてもうれしかった」

「毎日のようにコピーを利用なさるおじいちゃんのブレザーの裾がほつれ、糸がブラリと垂れていた。『気づいていらっしゃいますか?』と声をかけると、『いや、ばあさんが亡くなって、もうおらんし、誰も教えてくれん。あんた、縫うてくれんか?』とおっしゃる。『いいですよ』と預かり、縫って差し上げ、翌日お返しすると、それはそれはうれしそうにニコニコして何度もお礼を言われ、私もすごく気持ちよかった」

「私は、何でも屋さん。一見お店に関係ないようなことでも、いつかきっと役に立つ。全国1万3000店舗の私たちクルーの小さな力が集結すれば、ローソンの大きな力になる」

「孫と一緒に出かけると、あちこちで、お客さまからたくさん声をかけていただく。孫の『ばぁば、お友達がいっぱいだね、すごいね』の言葉に、『ローソンで働いたおかげだよ』と誇らしげに即答している」

富美子さんの活躍は、シニアクルーさんの真骨頂、まさに他の仲間に対する大きなエールだと私は思います。

富美子さんのようなクルーは、全国にたくさんいます。地域のみなさまから頼りにされる、そして何人ものお客さまから声をかけていただく、そのお店もそのクルーも「なくてはならない存在」として認められている。素晴らしい関係を築くことができている店舗があり、そこでイキイキと働くクルーが、本当にたくさんいるのです。

そんなお店を、そんなクルーを、少しでも増やしたい、「ここにローソンがあってよかった!」と思っていただけるように努力していこうと、私自身が気持ちを新たにした接客コンテストでした。