「幸福にほど遠い」富裕層のお金の使い方とは

以上のような消費行動と、それぞれの人がいつ幸福を感じるかという調査データを煮詰めていくと最終的に次のようなことが明らかになりました。

●自分の性格的な特徴に沿ったお金の使い方をすることが幸福度を増す。
●幸福度(の高さ)は、「収入総額/支出総額」との関連性よりも、「性格に応じた支出」をどれだけするかにずっと強い関連性がある。

調査にあたったJoe Gladstone氏は次のように述べています。

「歴史的に見て、お金と幸福感の相関関係は弱いとされてきたが、我々の研究は実際の銀行取引データを調査することで我々の性格的な特徴に沿っていて、心理的ニーズを満たす商品やサービスにお金を使うことで幸福感が増すことを証明できた」

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社交的で飲みに行くことが好きな人が飲み代をたくさん使う一方、誠実性が高い人が自分と向き合ってパーソナルジムなどの健康と運動にお金を使う。そうやって自分の性格・特性に応じてお金を使うことが幸福をもたらす、という結論は素直に理解できます。

お金で手に入れられる「モノの価値」は誰にとっても同じで、その価値は価格によって決められると考えがちです。しかし、その人の性格によって価値は全く異なるものという結論は多くの示唆を与えてくれます。自分の性格を熟知し、それに沿った支出をしなければ、いくら収入が高くても幸福感を高めることは難しいということなのです。

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