2年間の期間限定、2%の消費税アップなら日本経済がコケることもない。東北地方の人は免除すべし、という声もあるが、現実には被災者を線引きするのは不可能だ。国民全員が平等に7%の消費税を払ったうえで、主に東北の激甚災害地の救済に復興費用を充てるべきだと思う。

また、もう一度このレベルの震災に見舞われたら、日本は二進も三進もいかない。やはり保険をきちんと導入するべきだろう。アメリカではハリケーン「カトリーナ」の被害額12兆円の半分を保険でカバーした。ところが日本では、阪神大震災の被害額8兆円のうち、保険で支払われたのは1兆円程度だった。

日本では保険会社を守るほうがガッチリできていて免責されるから、被災額の8割は国か個人が負担しなければならない。それでは本当の復興は難しい。長期的には保険でカバーできるように法整備していく必要がある。

沿岸部は復旧より緑地化して公園に


東日本大震災により、東北地方の沿岸部は、壊滅的な被害を受けた。(PANA=写真)

復興財源同様、復興プランについても、私の番組であるスカパーBBT757チャンネル(YouTubeにも3月19日アップされた)で震災1週間後の状況を踏まえて私の見解を示した。それが独り歩きして、いつのまにか政府高官までちゃっかり自分のアイデアのように語っているのだから情けない限りである。

東北復興については、過去の津波被害の反省から講じてきた対策が、自然の驚異の前ではほとんど無力に終わったことを踏まえなければならない。21世紀の安心安全な日本の街づくりが、今後世界のモデルケースとなるような復興にすべきだし、防災の観点からも元通りに復旧するのは困難だ。