ロキソニン、ガスター10で節税することも可能
▼一部鎮痛剤・胃腸薬代金で所得控除最大8.8万
増え続ける医療費も大きな問題となっています。そこで国が進めたい政策が、軽度の体の不調ならば病院へ行かず、自分で手当てする「セルフメディケーション」。これを推進するため創設されるのが「スイッチOTC薬控除」です。
スイッチOTC薬とは、医療用医薬品(処方薬)を、薬局で購入できる市販薬に転用した比較的効き目の強い薬のこと。鎮痛剤「ロキソニンS」や胃腸薬「ガスター10」などがそれにあたります。
来年2017年から、スイッチOTC薬の購入代金が年間1万2000円を超える場合、超える部分を所得控除できるようになります(年間8万8000円まで)。
ただし、注意したいことが2点あります。
1点目は控除を受ける本人が、がん検診や定期健康診断、予防接種などのいずれかを受けている必要があるということ。普段から健康管理をした上で、薬が必要な場合に控除を認める、という制度なのです。
2点目は、医療費控除との併用ができないということ。医療費控除は、1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えたとき、超えた分を所得から差し引ける(控除できる)というもの。たとえば、大きな手術などをして多くの医療費を支払った場合は、スイッチOTC薬控除よりも医療費控除を優先しましょう。