「貯め時」に貯めないと、あとが悲惨
そこで、共働きカップルにお勧めするのは、(2)のタイミングとなる。
おおむね第一子が、小学校入学する頃になると、子どもの進学やライフプランなども立てやすくなり、復職した妻の収入も安定してくる。あるいは、これを期に再就職をする人もいるだろう。
子どもが小さい間は、保育園に通わせていても、病気やケガ、行事などの突発事項が発生するもの。何かと仕事を休まざるを得ない場合が少なくなく、その分、収入は不安定になりがちだ。
ただし、(2)を選択する場合にも注意が必要だ。
それは必ず、家計をしっかり見直すことと同時に、貯蓄計画を立てることが大前提。
とくに、「第一の貯め時」(結婚~子どもが生まれる前までの共働き期間)と「第二の貯め時」(出産~子どもが就学する前の教育費負担が軽い時期)どれだけ貯められたかで、今後のマネープランが大きく変わる。
マイホーム購入がこの時期になると、仮に30代で結婚・出産した場合、購入が40代で、住宅ローンの完済年齢が70代に突入しかねない。
公的年金の支給開始年齢は、男性が昭和36年4月以後生まれ、女性が昭和41年4月以後生まれについて、65歳となっている。
さらに最近、支給開始年齢が67歳などに引き上げられる案も浮上しており、いわゆる定年後60歳から65歳の無収入期間をどうするか対策を講じなければいけない時期に、住宅ローンが残っているのでは、老後の生活を脅かしかねない。
年収等から最長35年返済を利用しなければ希望の物件が買えないとなると、物件価格を下げるか、繰上げ返済して、完済年齢をリタイアまでに調整しておく必要がある。
そのために、マイホーム購入のための頭金作りをしっかり行う必要があるのだ。そうしないと、そのツケが老後に回ってくるということを肝に銘じておきたい。