新法人を設立し、本格的に事業を開始
完成した「バブル90」を携えて、メッセベルリン2009「水」専門見本市に出展して注目を集め、同年の「“超”モノづくり部品大賞(モノづくり日本会議/日刊工業新聞社主催 経済産業省/日本商工会議所後援)」で、中小企業として初めて大賞を受賞した。「“超“ものづくり部品大賞」の受賞を機に、国内外から「バブル90」が注目されたことで、2010年に「株式会社DG TAKANO(資本金1000万円)」を設立し本格的に事業を開始した。
「バブル90」は約5~10%の水量で従来と同様の洗浄力を発揮し、手洗い時に水が飛び散ることなくまっすぐ落ちるよう工夫されている。また電気を一切使用せず水圧の力だけで使用できる独自の技術で、特許も取得した。同社では兵庫県内の一部の小学校にサンプルを提供し、また飲料メーカーにも納入して高い評価を獲得する。
▼1個2万5000円でも需要を生み出した「バブル90」
水道の使用量が多い飲食店、学校や工場、病院や介護施設、ゴルフ場、原子力発電所などに「バブル90」の需要はあり、水圧の低いエリアや土地の低い地域、硬水や軟水の地域、水質の悪い井戸水などでも使えるのが強みだ。
水道代が年間に120万円かかっていたラーメン店が66万円になるほどの節水性能を発揮したため、「バブル90」の最初の顧客には飲食店が手を上げ、2014年には累計販売個数が5万個を突破。高野精工社が製造販売していたガスレンジ用のツマミは1個250円に過ぎなかったが、株式会社DG TAKANOの「バブル90」は1個25,000円前後で販売されながらも支持を得ている。
▼販売は代理店も活用
同社はグループ会社として販売を担う株式会社DG SALESを東京に置き、ユーザーへの直接販売とサービスサポートを行っている。このDG SALESのもとに自動車メーカー・東芝グループ・商社・飲料メーカーなどが販売代理店として存在し、製造機能との住み分けが図られている。