なぜかアダルトサイトに誘導され10万円請求

本来なら、悪質サイトにアクセスしても、料金表示など無視すればよいのだが、最近の業者はそうさせないよう様々な手を打つ。

たとえば、パソコンやスマホに表示した料金画面を、電源を落としても再び表示させるようにして永遠に消えないようにする。そして、お金を払えば画面の料金表示を消すといって、業者の電話番号にかけさせようとする。

またアダルトサイトにアクセスしてしまい、「登録完了、10万円払え」という画面に慌てる人に、親切にも「誤操作で入会した方へ」というボタンを表示する。それを消費者がクリックすると、「186」発信という電話番号を通知させる形で、自動的に電話をかけさせるようになっていることもある。詐欺業者は、本人が意図しない形で、サイトに誘導させ、慌てさせて、お金を払わせようとする方法にたけているのだ。

私たちは予期せぬトラブルに見舞われると、大きなストレスがかかる。

そのため、一刻も早く解決したいと思う。今回の熊本地震のような天災に見舞われた上に、詐欺や便乗商法に遭ったらなおのことである。

写真はイメージです。

詐欺犯らは、そうした人の“弱った”心理につけ込むものだ。架空請求の電話では、相手に、入会金10万円、登録費用20万円、解約の事務手数料には40 万円もかかると、どんどん料金を加算させて、100万円を超える金額を提示する。ただでさえ、ストレスがかかっているところに、さらに料金が加算されて、パニック状態になり、どうしてよいかわからない状況になる。そこへ、業者は次のような言葉を差し出す。

「ですが、急にそんな金額は払えないでしょうから、今日中にお支払頂ける約束をしてくれるならなら、金額を減額して、10万円だけにしてあげますよ」

こちら側の不安やストレスを取り払ってくれるかのような言い回しに、多くの人はお金を払ってしまう。すなわち、相手を情報過多な状況において、自分の手には負えないような問題だと思わせて、すぐに実行できるアドバイスの形で金をとるのだ。