つまみが危ない! レバー、刺身、青魚(特に干物)

家で食べる食事は、健康のための栄養補給が第一の目的です。

晩酌するなら、お酒は主役ではなく、食事をおいしく食べるための“名脇役”と心得えた方がよいでしょう。食べ始めの頃はビールの「ぐいっと一杯!」は確かにおいしいですよね。でも、食事が進むと、最初の一杯ほどのおいしさがなくなると感じたことはありませんか?

“慣れ”でズルズルお酒を飲み続けるよりも、最初においしく飲み終わった後は、プリン体もアルコールも含まない、たとえば冷たい水やお茶・麦茶などに慣れる方が尿酸値を上げないためには得策です。

▼ウォッチ(2)おつまみの、鶏の唐揚げとさきいか

尿酸値が気になるなら、ビールだけでなく、おつまみにも気をつけたいですね。

通常のビールに含まれるプリン体の量は実は想像以上に少なく、1缶(350ml)でわずか12~25mg。プリン体が極めて少ないモヤシ1/2袋(100g)でさえも57.3mg。ビール1缶の2倍以上の多さです。逆に言えば、通常のビールのプリン体量は微々たるものともいえますが、前述したようにアルコール分解の過程で尿酸値ができてしまうのがネックなのです。

プリン体は生物の細胞内に含まれる物質なので、穀類や野菜、豆類、肉類、魚介類など、ほとんどの食品に含まれています。食品中のプリン体含量に恐れをなして、食べる量そのものを極端に減らしたりすれば、尿酸値が下がったと喜ぶ頃には栄養不足で、別の健康問題に直面するかもしれません。

プリン体の多い食品は、

・レバー(豚・牛・鶏)や白子、明太子のような内臓系の食べ物
・魚の干物(煮干し、かつお節、マイワシ、マアジなど)
・魚介系(カツオ、マグロ、マイワシ、サンマ、大正エビなど)

です。

晩酌の定番、刺身と焼き鳥。しかし、マグロ、カツオ、レバーはプリン体が多い。

ただし、これらの食品を目の敵にして避けるのも一策ですが、食べる量を減らせば“敵”に見えなくなってきます。

数ある食品の中でプリン体が最も多い食品は“あん肝の酒蒸し”(399.2mg/100g)。でも、スプーン1杯分(11g)に含まれるプリン体の量は43.9mgで、モヤシ1/2袋よりも少ないのです。

当たり前のことですが、プリン体の量が少ない食品でもたくさん食べれば体内に入るプリン体の量は多くなるし、逆に、極めて多い食品でも食べる量が少なければ、体内に入る量は少なくなります。オジサンのカゴの中のさきいかや唐揚げの鶏肉は、100g中のプリン体含量は少なめ。「柿の種」もプリン体はごくわずかです。

でも、くれぐれも食べ過ぎはダメですよ。