第2の「ガミガミ母さん」化で子はドロップアウト

6. 根性論を振りかざす父親

ある年の元旦。ある進学校での話だ。

父と子と見られる人間がふたりして校庭をぐるぐると走っている。子どもと見られる方は上半身裸だ(言っておくが北半球の話である)。ふたりはこう言って走っていた。

「○○(その中高一貫校の校名)合格! ○○合格!」

絶対にお勧めしない。風邪を引くとか、そういう問題ももちろんあるが、たかだか中学受験なのだ(母にとってはされど中学受験になるのだが……)。父親が熱くなってどうする!? という話だ。

もちろん、不合格であった。

不合格は良いのであるが、その後もその父親は我が子にこのようなかかわり方をし続けたので、遠くない将来、その子は学校教育の現場からドロップアウトをすることになる。

父親が熱くなるべきは我が子の受験ではなく、人生の岐路に立ったときなのではないか

ドロップアウト自体は悪いことではないが、強制的に無駄なことを頑張らせると、人生で本当に頑張らなければいけないときに頑張れない子どもになってしまうという一例になった。

以上、6項目をアトランダムに載せてみたが、父親は子育てに重要な存在だ。

しかし、母親のようにしゃしゃり出て第2の「ガミガミ母さん」になってはいけない。

父親が出るべきは子どもが人生の岐路に立ったときなのだ。

特に我が子が人生に迷っているときや、失敗をしてしまったというときに居るべき存在が父である。

そのときに、自身の失敗体験を踏まえて、どう生きるべきかの指針を与えることができたなら、もう十分、父親としての役割は果たしていると私は思う。

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