●情報通信・ネット関連・広告
――新興企業が続々! 群雄割拠の時代へ
NTT、KDDI、ソフトバンクの通信3社は、国内経済の牽引役という重責を引き続き担う。ネット関連では楽天とヤフーの両雄、DeNA、グリー、ミクシィなどが目立っているが、今後の成長が期待されている業界だけに、新たな企業が出現してくるのは必至! 広告会社を含め海外事業の拡大もテーマになる。
●運輸・サービス
――課題は海外進出と海外需要の取り込み
海外事業の拡充と海外需要の国内への取り込みという両面が、今後の重要テーマとなる。内需中心の冠婚葬祭や教育産業などのサービス各社も、成長のバネにすべく海外展開の本格化に向けて動き出している。世界経済の動向に真っ先に左右される海運大手の経営成績からは停滞注意報が発令されており、各社の舵取りが注目される。
●エネルギー・建設・不動産・住宅
――「安定性」「成長性」にやや不安
営業活動によるキャッシュフローがマイナス傾向で、将来に向けた投資を控える企業も少なくない。「安定性」などの評価が低く出ているのはそのため。石油などエネルギー各社は、海外販売の拡充と非石油化、海外資源の権益確保を反転攻勢のバネにしたいところ。建設・不動産・住宅は大震災の復興需要の取り込みが当面のテーマ。
●流通・商社・外食
――総合評価2位も2極化が進行
流通・外食産業における2極化が進行。売上高を伸ばしている店舗がある一方で、マイナス推移の業態・店舗も少なくない。内需中心ということで国内人口の減少というハンディも抱える。ただし、総合商社を含めて「安定性」は医薬品・化粧品に次ぐポイント。ネット販売や宅配ビジネス、店舗業態の変容などへの取り組みが鍵を握る。