【中司】味方を増やす別の方法としては、どんどん自己開示をしていくという手もあります。弱い自分を見せてしまい、親分肌の人に助けてもらうコバンザメ戦法。自己開示、つまりは「ぶっちゃけ話」をして、親分になってもらうと、少しずつかもしれませんが大きい仕事にアクセスするチャンスが増える。そのためにも、自分の強みと自分の弱みがわかっている必要があります。それで、その弱みを周りの人に固めてもらう。もちろん、その時にデキル人の仕事のやり方を見てスキルを盗む事も大切です。
【俣野】僕がよくお勧めするのは、「勝っている人、要は活躍している人を助けなさい」という考え方です。なぜかというと、そういう人は社内で注目されていて、誰もが認めているので、存在感を出しているんです。そういう人を助けると、だいたい引っ張ってくれる。で、なおかつ活躍している人たちは、自分の弱みを助けてくれる人をものすごいかわいがるんです。「自分も忙しくてどんどん任されるようになっているから、そういうふうなサポートしてくれたら助かる」というように思ってもらう。勝ち馬にはみんな乗りたいのと一緒で、自分も乗っちゃえと。乗り方としては、相手が得意なことというより、むしろ相手が困っていることの手助けをする。結局、補うことでしか仲間にはなれないんですね。
【中司】“人に認められたい欲求”は誰でも持っているので、それをまず自ら認識することも大切です。でも、認めてもらえない場合は、その“認められたい欲求”を自分で押し殺せるかどうかですよね。そういう欲求があるんだからしょうがないと。でも、認められないのは、まだまだ自分の実力がないからだって、そのときふっと我に返るか。
【俣野】我に返れないこと前提のほうがいいかもしれないな。ここではね。だから味方が増えるか増えないかどちらかを選ぶとしたら、増えたほうがいい。そこは誰もたぶん「うん、うん」と思うと思うんですね。そのためには「自分が勝ち馬に見えますか」という考え方が大切です。勝ち馬に見えていれば人は乗ってくる。「あるいは自分が勝ち馬でないとしたら、勝ち馬に自分が乗る。「乗るためのアプローチとしては、相手が強いというところを助けるんじゃなくて、弱いと思っているところを助けなさい」と。