自民党議員のメディアへの威圧的発言については「なんか自民党、感じが悪いよね」という発言もあった。この言葉はツイッター(現X)で話題になり、#自民感じ悪いよね というハッシュタグにもなったほどだ(2015年)。
街頭演説で石破氏が“豹変”した
その石破氏が遂に首相となり、何が変わるのかと見ていたら本人が豹変した。今回の赤旗の報道に関しては「このような時期にそのような報道が出ることは、誠にもって憤りを覚える。私どもはそのような報道に負けるわけにいかない。そのような偏った見方に負けるわけにもいかない」と発言(24日、広島市の街頭演説)。
メディアを威嚇する自党議員の発言について「なんか自民党、感じが悪いよね」と言っていた石破氏が報道に対して強い言葉や口調を用い始めたのだ。
それだけではない。「何とか民主党、何とかの会。どんな国をつくるのかさっぱり分からない。そんな人たちにこの国を任せては絶対にならない」と発言(21日、大阪府高槻市)。
さらには「悪夢のような民主党政権」という安倍氏が好んで使用したフレーズも使い出した(22日、愛知県豊田市)。なんか安倍氏に似てきた。自民党の総裁は誰がなっても同じ物言いになるということか。
しかし今回、与党は過半数割れをした。自民党は惨敗と見るべきなのか、まだこの程度で済んだというべきなのか。いずれにしろ石破首相が以前に言っていた「自民党、感じが悪いよね」のひとつの答えが出たと思える。「石破さん、感じ悪いよね」というブーメランにもなって返ってきた。
石川県で見た岸田前首相はご機嫌そうだったが果たして「与党に元気やエネルギーを与える選挙」になったのか。党内抗争が元気になるだけだとしたら、被災地はまた置き去りにされないだろうか。