せっかく開成高校に入ったのに“2度目の留年の危機”…それでも長男を「東大合格」に導いた料理研究家・みきママの子育て術「小さい頃から塾に行かせるよりもやったほうがいいことがあります」(都田 ミツコ) 料理研究家・みきママインタビュー #1

「『カッコいい』とか『モテる』という言葉は男の子にとってはすごく大事みたいです」

長男の遥人さんは東大合格、高校生で次男のれんさんは「アメリカの理工大学に行くに行く」と宣言――料理研究家・みきママさんの子供たちが高い目標を持って、一生懸命に勉強できるようになった理由とは? インタビュー前編では、子育ての秘訣や、生きていく力の育み方について教えてもらいました。(全2回の1回目/後編を読む

料理研究家・みきママさんが教えてくれた「子育ての秘訣」とは? ©細田忠/文藝春秋

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長男が「東大合格」した理由

――長男の遥人さんが昨年東大に現役合格しましたが、昔から優秀だったのですか?

みきママ 小学生のときは成績が悪くて、サッカーばかりやってました。うちの近所は8割くらいが中学受験するんですが、長男はそのまま公立中学へ入ったんです。そうしたら、仲良かった子たちが皆私立中学へ行ってしまっていてショックを受けたようでした。

それから、「私立に行った友達に負けたくない」と塾に通い始めました。塾の先生が大学生で歳が近くて気が合ったのか、すごく勉強するようになって学年1位になっちゃったんです。高校受験では「筑駒(筑波大学附属駒場高校)を目指す」と頑張っていましたが、落ちてしまって第2志望の開成高校に進学しました。

落胆が大きかったようで、毎朝「学校行きたくない」と起きてこないのを「お願いだから行って!」と引きずり出してました(笑)。単位が足りなくて2回留年しそうになったし、せっかく開成に入れたのにどうしたらいいのかと思ってました。

――そこからどうやって東大を目指すようになったのですか?

みきママ 長男が高校2年生の時、成功体験を持っている人に沢山会わせたんです。弟(NEWSの小山慶一郎)に頼んで、知り合いのお医者さんや弁護士さんを紹介してもらいました。そしたら、長男が「カッコいい!」とすぐに憧れちゃって(笑)。

「カッコいい」とか「モテる」という言葉は男の子にとってはすごく大事みたいです。長男の東大の同級生がよくうちに来るんですけど、「どうしてそんなに勉強できるようになったの?」と聞くと「モテたかったからです」と皆言います。だからいつも息子たちに「カッコいいね」と言うようにしてるんです。「マジで!」とやる気を出すので、単純で可愛いと思いますね。

――次男のれんさんの場合はどうだったのでしょうか。