相関関係と因果関係を混同してはならない

何故でしょうか? この類の分析には「誤謬」(論証の過程に論理的または形式的な明らかな瑕疵があり、その論証が全体として妥当でないこと)が隠れている可能性が高いからです。それらの誤謬は大きく3つに分類できます。

(1)第3の要因の見落とし

例: 暖房機器が売れると、インフルエンザが流行する

冬になると、寒さのために暖房機器が売れ、乾燥のためにウィルスが蔓延します。つまり、「冬」という隠れた第3の要因の存在が、暖房機器販売とインフルエンザの流行の相関関係に強い影響を与えているのです。

(2)偶然の一致

例: 地球温暖化の原因は、パンダの減少にある

もちろん、そんなはずはありません。2つの事象は偶然同時に発生しただけです。因果関係はありませし、仮にあるとしても、事実上偶然といってもいいような複雑で迂遠な関係に過ぎないでしょう。

(3)因果関係の逆転

例: バスケットボールをすれば、身長が高くなる

原因と結果が逆です。バスケットボール選手に身長の高い人が多いことは紛れもない事実です。ただし、それは身長の低い人がバスケットボール選手として活躍しにくいからに他なりません。

これら3つの論理的欠陥は、いずれも、相関関係と因果関係を混同することによって発生します。しかし、それは誤謬です。相関関係があるからといって因果関係があるとは限りませんし、仮にあるとしても、どちらが「因」でどちらが「果」か、を判断することは容易ではないのです。