仕事の視野を広げるには読書が一番だ。書籍のハイライトを3000字で紹介するサービス「SERENDIP」から、プレジデントオンライン向けの特選記事を紹介しよう。今回取り上げるのは『ほんとうの定年後』(講談社現代新書)――。
日本の年金ハンドブックと1万円札
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【イントロダクション】

現代日本において「少子高齢化」はもはや常態であり、行き過ぎないよう対策しながらも、それに合わせた社会政策や各企業の人事方針、個々人の働き方や生き方の見直しを図るべきだろう。

とくにキーとなるのは「定年後」の考え方である。書籍やネットなどで議論が盛んだが、実際はどうあるべきなのか。

本書で著者の坂本貴志氏は、政府統計を中心とする各種データをもとに、日本における「定年後」の実態を明らかにする。そして、市井の7人の「定年後」体験者にインタビューし、定年後には、現役時代と同様かそれ以上の収入が得られる「大きな仕事」を目指すよりも、低収入であっても、目の前の「小さな仕事」に充実感を求めるべきと提言している。

データについては2019年のものを中心にしており、政府統計で捕捉が難しいものは、リクルートワークス研究所の「全国就業実態パネル調査」や、著者自身が実施した「シニアの就労実態調査」などを使用。多くの人は定年後に年収が減っても、教育費や住宅費などの家計支出が減ることから「小さな仕事」にやる気を見出すのは困難ではないと著者はしている。

著者はリクルートワークス研究所研究員・アナリスト。厚生労働省にて社会保障制度の企画立案業務、内閣府の官庁エコノミスト、三菱総合研究所エコノミストなどを務めた後、現職。

1.定年後の仕事「15の事実」
2.「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで
3.「小さな仕事」の積み上げ経済