資本政策で躓いた「イケてる会社」はもったいない

インキュベーターやベンチャーキャピタルなどの投資家は、「上場が見えてきて、安定株主の比率を高める必要があるなら、その時点で株式を安定株主に売却すればいい。その時はその時」といったことも言うかも知れません。しかし、上場が見えて来て高くなることがわかっている株を本当に売ってくれるかどうかは謎ですし、上場が見えない株を一部だけ引き取る安定株主がうまく見つかるとも限らないわけです。

というわけで、シード期の投資としては、300万円で5%といったことが望ましいんではないかと思った次第です。

しかしこれは、「すべてのベンチャーがその条件で投資を受けられる」ということは意味しません。300万円が5%ということは、全体で6000万円ほどの企業価値になるわけですが、資本金100万円で設立したばかりの実績もビジネスプランも無いイケてない企業までもが、すべてその価値で評価されるなんてことは、ありえないですよね?

このため、これより悪い条件でしか投資が受けられないということは、自分の会社やビジネスプランがイケてないと言われているか、投資家が上記のようなことを全く考えていないんじゃないか、上場が困難だとしたら、他の道はあるのか?といったことをよくよく考えてみた方がいいと思います。

ということで、こうした条件を提示するとイケてない会社までが「なんでうちはこういう条件にならないんだ」と怒り出す可能性はありますが、一番もったいないのは、本来ならイケてる会社が、「ちゃんと資本政策を考えれば上場も目指せたのに、資本政策をちゃんと考えなかったせいで、どうにもならない状態に陥ってしまった」ということなので、それを防ぐことが社会的にも最も重要かと思います。

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