ゲーミングPCがより魅力的に見えてしまうPlayStationの現状

とはいえ、Xbox Game Passのように初日から大作を配信するのは正直とんでもないことである。本当に持続可能なのか気になるし、ソニーはPlayStation専用のタイトルを自社のサブスクに充実させればそれでよいはずだ。

しかし、PlayStationを取り巻く環境も変わり続けている。PS5が品薄で(特に日本では)買いづらいのは言うまでもないが、そのうえソニー傘下の会社が開発したゲームがPCに移植される機会が増えてきている。

2022年5月26日に行われた事業説明会の資料によると、それまでPlayStation独占だったゲームソフトをPC向けに配信したところ、売上が非常に伸びているという。2021年は8000万ドルの純売上高を記録しており、2022年には3億ドルにもなると予測されているのだ。

PlayStation独占だったゲームがPCで遊べること自体は選択肢が増えて嬉しい話なのだが、これがPS5の品不足とあわさると困ったことになる。ユーザーからすると、買えないPS5を手に入れようとするよりも、さっさとゲーミングPCを買ってしまえばよいと考えられるのだ。

また、マイクロソフトのXbox Game Passは前述のようにPCでも利用可能である(*5)。日本でもPlayStationは強い支持を得ているが、品不足が続けばゲーミングPCに流れるユーザーが増え、サブスクサービスの選択も変わってくる可能性がある。

*5 PS Plusでもクラウドゲーミングに関してはPCに対応予定(現在は非対応)

なお、日本においてXboxの知名度はかなり低いが、Xbox Game Passは強すぎるサービスであるがゆえに徐々に人気が高まっているようだ。ファミ通.comの情報によると、2022年5月2週目ではなんとXboxがPS5の販売台数を抜いているのだ(PS5が2240台+453台に対し、Xboxは105台+6120台)。

現在のXboxは、ハイスペック版のXbox Series Xと、3万円台で買える廉価版のXbox Series Sを展開している。Xbox Game Passを遊ぶのであればXbox Series Sでも事足りるため、サブスク専用機として購入する人が増えているようだ。

もっとも、PS5がきちんと出荷されればXboxの販売台数は余裕で超えるのである。しかしあまりに手に入らない状況が続くため、ユーザーの心も次第に変化しつつあるというわけだ。