4キロほどあおられ、柵に衝突、延髄断裂…「堺あおり運転」27歳犯人の素性と愛車(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年4月14日号)

「紺色の車と横転したバイクが見えました。警察の車が何台も停まっていて『車とバイク1台の事故にしては大げさだなあ』と、その時は思ったのですが……」(事故現場を目撃した女性)

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4キロほどあおり続け… 殺人容疑で再逮捕

3月28日の午後6時台、大阪府堺市を南北に縦断する通称「泉北1号線」。堺市南区の自称介護士、川島陸容疑者(27)が運転する紺のセダンは、同区の会社員、北島明日翔(あすか)さん(28)が運転するバイクに極端に近づいたり幅寄せしたりといった行為を繰り返していた。

「北島さんの運転するバイクが他の車よりも遅く走っていたことで、後ろにいた川島が思うように走れなかったのが最初のきっかけのようです」(社会部記者)

北島さんが車線を変更すると、川島もピタリと背後につく。約3分間、4キロほどあおり続けた川島は急ハンドルを切り、右車線を走る北島さんの前に割り込んだ。衝突させられた北島さんは道路防護柵に激突。延髄断裂などで即死した。

大阪府警は川島を自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで現行犯逮捕。その後の捜査で「殺意があった」と判断し、翌29日に殺人容疑で再逮捕した。

『お前将来、絶対悪いことするぞ』と言われていた

川島は事故現場である堺市で生まれ育った。中学時代からの知人が証言する。

「サッカー好きで、中学の同級生とはメッシやロナウドの話で盛り上がっていた。体育のサッカーの授業では自らゴールを決めたがったり、派手なプレーで人目を引こうとしていましたね」

一方でこんな“悪癖”も。

「何をするにしてもやりすぎるんです。太っている友達を『お前デブやな』といじり出したら、周りが『やめとけ』と諫めても『大丈夫やろ』としつこくちょっかいを出し続けた」(同前)