「縁の下の力持ち部門」で若手の異動希望が続出

“我が部門は会社の屋台骨を支えるロングセラー商品を作っている。業績は安定しているが、仕事内容は地味で、古い体質がいまだに残っている。そのため、社内の注目はどうしても派手な新商品開発部門や海外プロジェクト部門に集まりがちだ。

そうした状況もあり、配属された若手の異動希望が続出。育った部下からどんどん他部門に流出していく。残った若手社員たちも、「どうせうちは日陰部署ですから」といじけている……。”

私物を入れた段ボール箱を持つ会社の女性
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一番重要なポイントは、マネジャーである自分が「自部門の価値を、自分の言葉で伝えられているか」を問うことです。例えば、「安定したシェアを誇っているけれど地味な事業」なら、「強者のポジションにおいて、業界リーダーとして市場を牽引していくことを学ぶいい機会になる」などと言い換えることができます。

自部門がどれだけ会社の役に立っているのかを語ること、つまり「役割定義」も効果的です。ただ、これは自分が言うより、例えば社長や他部門のトップに根回しをして、「○○部門が安定しているからこそ、攻めの経営が行える」などと、方針発表会や会議などで語ってもらいましょう。

若手を異動させ「安定したおじさん」を配置するのも手

ただ、もしマネジャーのあなた自身が客観的に検討した結果、「自分の部門は確かに地味だ。業務内容もルーティン的な要素が多く、若手に十分な成長機会を与えられるわけではない」「ただし、当社にとって重要な部門であり、縁の下の力持ち的役割は、今後も継続していく必要がある」と思うのだったら、どんどん若手を異動させるという、発想の転換も必要かもしれません。

当然、若手を出したら人が足りなくなります。アウトソースも一案ですが、より有効な「一石二鳥」の手があります。それは、御社にもいるであろう、50代になって「すっかり安定したおじさん」を配置することです。

彼らはある意味、先が見えているので、若い時ほどガンガンやる気があるわけではない一方、愛社精神が強く何がしかの貢献をしたい意思は持っています。そうした彼らに会社への貢献実感が得られる仕事として、地味ではあるが確実に利益が上がり、かつ、旧来の仕事のノウハウが活かせるであろうこうした仕事は、まさにうってつけなのです。