「お金が貯まらない人の共通点はレジャー費の無駄遣い」と話すのはファイナンシャルプランナーの藤川太さん。反対に本当のお金持ちたちは、観光客で混雑するうえに高くつく連休の旅行は避け、子どもが大喜びの“あの場所”にもめったに行かないと言います。彼らが実践する「お金をかけずに楽しむレジャー」とは――。
2019年4月5日、宇都宮駅で日光行きの電車を待つ母子
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本当のお金持ちは高級ホテルに泊まらない

お金持ちが都心のホテルでスパを楽しんでいる――。そんなテレビ番組を見たことがある人も多いでしょう。しかし、私が知っている本当のお金持ちは、そんなことはしません。1億円貯めるような女性たちも同じで、みんな堅実に生活をしています。

本当のお金持ちは、「お金をかけずに楽しむ」スキルを身に付けています。旅行に出かけるときには公共の宿も好んで使います。とくに出張の場合、ホテルは眠るだけ。その場所にお金を使うのはもったいないと考えて、徹底して節約しているのです。

たとえば、地方のお金持ちの中に、東京に出張で来たときに山谷地区の簡易宿泊所を利用する人がいます。ただ、スーツを着て革靴を履いているのは自分だけなので、盗難に遭わないようにスーツを枕にして、靴も枕元において寝ているそうです。

いいホテルを探せば「これで十分」と満足できなくなる

海外に出かけるときも同じです。先日もベトナムに出かけたときの話をしてくれたお金持ちがいましたが、泊まったのは1泊800円の宿だったそうです。部屋にはシャワーもなく、エアコンのリモコンは他の部屋と共同。スイッチをオン・オフするときには、隣の部屋に行って「リモコンを貸して」と声をかけなければなりません。

これらは極端な例ですが、そこまでしても、無駄な出費を抑えたいのです。少しでも安く泊まれることに喜びを感じます。逆にいいホテルに泊まると「これで十分」とは、思えなくなります。満足できなくなり、どんどん出費が増えてしまいます。