“ホストのためにパパ活を頑張れる” 高校生で600万円を貢いだ少女が少年院で語った“告白”(中村 すえこ) 『女子少年院の少女たち』より#2

「お母さんと思えない。他人感覚しかない」 覚せい剤で逮捕された17歳の少女は、なぜ児童養護施設に“いられなくなった”のか から続く

 中学を卒業してわずか半年後に暴走族・レディースの総長となり、自身も少年院に入院した中村すえこさん。中村さんは、退院した後に少年院への支援活動を始め、2019年には、女子少年院へ入った少女たちが、犯罪に手を染めざるを得なくなった背景を描いたドキュメンタリー教育映画『記憶 少年院の少女たちの未来への軌跡』を製作した。

その映画を元に執筆した著書『女子少年院の少女たち ―「普通」に生きることがわからなかった』(さくら舎)より、一部を引用して紹介する。(全2回の2回め/前編を読む)

中村すえこさん

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歌舞伎町を歩いているときにキャッチされて

「そのホストクラブはさ、なんで行くようになったの?   きっかけは?」

「ユーチューブでホスト見てて、かっこいいなって思ったんです。新宿で遊ぶことが多くて、歌舞伎町を歩いているときにキャッチされて。初回500円だし、好奇心で。高2のときです」

パパ活もホストもネットか。私の時代と違って現代の子どもは生きるのに大変だな、便利のすぐ裏側に刺激も危険もあるのだから。

「ホスト楽しかった?   ハマった?」

「はい」

「で、ホストにはいくら使ったの?」

「600万くらい」

「えっ、600万円!?」

金銭感覚はどうなってしまっているのだろう。

「お金を払っている自分が好きっていうか、そのために頑張れる」

あちこちでシャンパンコールが鳴り響くなか、美和(仮名)もまたシャンパンを入れる。

まわりの客が大盤振る舞いしているのを見ると、負けず嫌いだから私も、という感じでさらにお金を使う。お気に入りのホストをナンバーワンにしてあげられるのは私だけと信じ、客と客とが使うお金を競い合う。

一回の支払いは30万円くらい、ツケがたまり、あとで返したお金を含めて600万円になった。

自分に何の見返りもないことも重々承知していたというが、お金を使うことがホストへの自分の愛情表現だった。そのために頑張れる。そのためにパパ活を頑張れるということだ。