未来を向いたコミュニケーション
成功したときも同じです。世の中は絶えず変化します。うまくいって満足していると、変化についていけなくなる。私たち自身が変わり続けるためには、失敗しても成功しても、「次はどうする?」と未来を向いたコミュニケーションをする必要があります。
ローソンは、20年7月に納豆や豆腐など一部のPB商品のパッケージデザインをリニューアルします。これは5月ごろにSNS上でPBのデザインが「わかりにくい」「間違いやすい」と指摘されたことを受けたものです。
PBのデザインを刷新したのは19年の秋頃でした。リニューアルが進んでPB商品が同じ棚に面でズラッと並び始めると、「似ていてわかりにくい」とお言葉をいただくようになりました。自分で店舗を回ったときにも、お店の方から「品出ししにくい」と言われました。お客様の声、現場の声、ネットの声。それらを合わせると、わかりにくいものは変えたほうがいいと判断。家に持ち帰ったときのしっくり感を軸にしたまま、店頭でわかりやすいパッケージにデザインし直しました。
売り上げが増えたから成功だとか、ネットでご批判頂いたから失敗だとか、そういう話ではないのです。再デザインすることになり、私は「もう一段成長できるぞ!」とみんなに伝えました。そうやって絶えず前向きなメッセージを発していくことが、リーダーに課せられた役割ではないでしょうか。
(構成=村上 敬 撮影=南方 篤)