新型コロナウイルスの感染が広がり、離れて暮らす高齢の親にも簡単に会いに行くことができなくなっています。しかし「電話で話すと元気がない」「ちょっと様子がおかしい気がする」と不安をもらす人も。まだまだ予断を許さないコロナ禍ですが、離れて暮らす親のためにどんなケアができるのでしょうか? 親に何かあったらどうすればいいのでしょうか? 「遠距離介護」に詳しい太田差惠子さんに聞きました。

離れていても、できることがたくさんある

太田差惠子さん
太田差惠子さん(写真=本人提供)

「遠距離介護」とは文字通り、離れて暮らす親をケアすることです。ただでさえ、遠距離介護と聞くと、時間的にも経済的にも負担がかかるという、デメリットばかりが思い浮かびます。たとえば、行き帰りに時間がかかる、何か手続きが必要なときは、平日に仕事を休んで行かなければいけない、体力的にもしんどい、交通費がかかる……。しかもコロナ禍では、気になることがあっても、簡単に親元に駆け付けることができません。

しかし、「親の様子がおかしい」「心配だ」といって、すぐに同居を考えないでほしいと思います。離れていてもできることはたくさんありますし、実はメリットもあるのです。