データセンターで使われている半導体は主にフラッシュメモリやプロセッサー、ストレージといった種類ですが、このあたりのラインナップを取りそろえる半導体メーカーは、いわゆる「コロナ特需」の恩恵を受けています。

ほかにも、巣ごもりによってAmazonなどのネット通販が急増しており、その影響で配送センターのベルトコンベア、商品の自動振り分け装置などの需要が高まっています。これらにもメモリやセンサーまわりに半導体が使われているので、好影響を受けるメーカーは少なくないでしょう。

倍々で成長を続けてきた業界

半導体は、ここ10年ほどスマホ市場の拡大・成長などもあって倍々で成長を続けてきた業界でした。しかし19年あたりから日中貿易摩擦などの影響もあって成長が鈍化しており、20年の春先くらいからやっと回復基調に乗ってきたところだったのですが、今回のコロナ騒動がそれを吹き飛ばしてしまった、というのが直近の状況です。

とはいえ、スマホやPC市場はこれまでのように2ケタ成長とまではいかなくとも、年2~3%程度は成長を続けるでしょう。自動車でも自動運転関連で半導体がさらに使われていくことになるため、長い目で見れば見通しが悪いわけではありません。

国内メーカーに目を向けると、半導体の分野別にトップシェアを獲得できています。データセンターで使われるNAND型フラッシュメモリのキオクシア(旧東芝メモリ)、イメージセンサーのソニー、電子部品の分野でも村田製作所などが世界のトップ企業として存在感を示しています。世界市場を見ても、日本企業は強みのあるそれぞれの分野では、韓国のサムスン電子やSKハイニックス、米国のインテル、マイクロン・テクノロジーなど世界の巨星と対抗しながら、各分野で成長し続けていくことができるでしょう。

コロナ後に再拡大する世界の半導体市場
(構成=衣谷 康)
【関連記事】
スワップ終了で地獄に落とされた韓国…財閥は文在寅の無策に絶望、再開を熱望
"韓国経済の大黒柱"サムスン崩壊がまもなく現実になるワケ
東京で再爆発!第2波到来でマスクは品薄になるか。いま準備すべき意外なものは
台湾企業に後れを取ったサムスン「敗因は文在寅だ」
全実名公開! コロナに強い金持ち企業600社…任天堂、オリエンタルランドの底力