尖閣諸島における中国の振る舞いに、これまでとは違う傲岸さが。日本もそろそろ我慢の限界にある。
尖閣諸島・魚釣島
出典:内閣官房ホームページ
尖閣諸島・魚釣島

連続100日超。中国の行為がヒートアップ

コロナ禍の前後から、中国の傲岸な振る舞いが世界各地で摩擦を引き起こしている。香港、台湾、インド、南シナ海など主に国境付近で危険な挑発行為を連発。沖縄・尖閣諸島もその場の一つで、日本にとって不愉快な事例が日に日に増加している。

中国は4月14日、尖閣周辺に武装公船を派遣して以来、毎日同様の行為を繰り返し、7月22日に連続100日を突破した。これは2013年9月の尖閣諸島の国有化以降、最長の連続日数である。6月には尖閣沖に中国海警局の船が侵入、日本の漁船に接近、追尾するなどした揚げ句に「日本側に中国の主権を侵す行為を直ちに停止するよう求める」「この問題で新たな争いごとを作り出さないようにし、実際の行動で東シナ海情勢の安定を守るよう求める」と、逆に日本を批判した。

盗人猛々しいとはまさにこのことだが、中国の振る舞いはひところより明らかにヒートアップしている。少し整理しておくと、尖閣諸島は歴史的にも国際法上からも明確に日本固有の領土であり、かつ実効支配しているために領土問題は存在せず、解決すべき領有権の問題はそもそも存在しないという立場である。その日本側の「実効支配」を無効にしようというのが、中国側の船舶派遣の主たる目的である。