暴落局面で5Gの関連銘柄が逆行高を見せる局面があるでしょう。自律反発の要素もあるものの、コロナの影響が長引くことを見越した“withコロナの世界”でも、堅調なシナリオを描きやすいのが5G銘柄です。ソニー、アンリツといった5G関連株が本命と考えます。また大型優良株がバーゲンセール状態のため、オリエンタルランド、中外製薬など最低購入単価の高い銘柄が値を下げていることから買いの手が入っています。

その他、優良株でありながら、かつ、リーマンショックの2008年以降も継続配当を出しているKDDI、オービック、カプコンなども底堅い値動きとなっています。業務用食材を販売する「業務スーパー」を運営している神戸物産も相場が急落する中でも、底堅い値動きを続けています。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大で「遠隔医療」への関心が高まっており、オンラインで医師に相談できるサービスを展開しているエムスリー、ネット会議システムを提供しているブイキューブは新型コロナウイルスで揺れる相場においても引き続き期待が持てそうです。

金利低下で利ザヤが縮小している金融株や中国に工場のある自動車関連株は厳しい状況が続きます。また、渡航制限がかかり、人の移動が行えない影響で世界最大の航空機メーカーであるボーイングのキャッシュ・フローが急減、信用格付けがBBBに引き下げられました。国際的な空運需要が減速し、需給の悪化は日本航空、ANAホールディングスも避けられないでしょう。

五輪関連株が受ける影響

国際航空運送協会は最悪の場合、世界の航空会社全体の収入が1130億ドル失われると試算しています。企業の格下げが起こり始めたら事態はさらに深刻化しますので、政府による、企業の資金繰り対策を支援する緊急融資策の「スピード」がとても重要になってきます。