「正」の局面における脳の使い方にもつながっていく

新型コロナウイルスへの対応という、「負」の影響を避けるための脳のエクササイズは、その本質を見抜きさえすれば、転じて、より積極的にビジネスを展開し、生き方を創造していく、そのような「正」の局面における脳の使い方にもつながっていくのである。

十分な対応策を検討して準備しておくことは、心の平穏や前向きな気持ちをつくるうえでも役に立つ。

未知のリスクに直面したときに大切なのは、楽観的な見方を失わないことである。必要な対策を打つ一方で、いたずらに不安になったり、恐れたりすることがないようにする。そうしないと、脳がうまく働いてくれない。

脳は、さまざまな内分泌系や神経系を通して体のコンディションを整えたり、自分を治癒したりする能力を持つ。そのような働きは、不安に感じたり、ストレスを受けたりしているとうまく機能しなくなってしまう。

ブドウ糖のかたまりを薬だと言って与えると、脳がその気になって本当に効いてしまう「プラシーボ(偽薬)」の事例でもわかるように、脳は前向きの気持ちになったときにその自己調整能力を最大限に発揮できる。

考えられるいろいろな事態に備えて準備をすると安心につながり、前向きの気持ちを持つことができる。危機管理の鉄則は、最悪の事態を想定して準備する一方で、最善の結果になると楽観的な気持ちを持つこと。この発想は、危機対応だけでなく、ビジネス全般の現場で役立つことは言うまでもない。

ところで、サッカー、野球、大相撲などのスポーツや、旅行、イベントなどにも影響が出そうな状況。予定していたスケジュールがぽっかり空いてしまったという人もいるかもしれない。

そんなときは、「創造的休暇」の考え方も取り入れたい。アイザック・ニュートンが、当時流行していたペストを逃れての休暇中に、「万有引力」の発見やさまざまな天才的創造をしたという故事のように、空いた時間をうまく使えばクリエイティブになれる。

新型ウイルスへの対応は大変だが、ポジティブな発想にもつなげたいものである。

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